2024年03月20日

KAZv3H まとうち

ホップ回転数を測って、、、

やっぱり 射ってみないと。


VSRにもモノポッドを付けたけど



三脚状態で狙点を少し動かすのって意外に難しいです。
かまえのチカラ加減でストックがグニャグニャして 狙点が動く。。。



距離7.5m。


ターゲット

0.28g


0.36g




タマモニロガーの玉重量設定画面

0.43g



集計


ホップ回転数はちょっと前に測定した値を使用して、初速と飛翔時間と着弾高さから空気抵抗係数と揚力係数をケーサン。
0.28g

ケッコーなハチワレ傾向あり。

0.36g

0.28gよりもまとまってるよう。

0.43g

まとまりが良くなったようなのですが、横へのフライヤが多め?

空気抵抗係数、揚力係数とも高めに出ました。
といっても、
バレルが上向いている疑いがあるため、絶対値は当てになりません。


なので、
弾道計算で比較してみます。

0.28g
これだと7.5m地点は見にくいので、撃ち出し高さの設定を変更。

弾道高さは25mmと求まりました。

同様に0.36g、0.43gの時の弾道計算高さを計算して、
実験値と比較。

絶対値が2〜3cm違っているので、変化を比べてみます。

測定値の方が変化が大きいことから、
もしかすると揚力係数が大きめなのかもしれない疑惑が浮かんできました。 ← 妄想です。


集弾性に関しては、
玉の重さによって集弾パターンが違ってくるような気がしました。
玉がホップパッキンから抜け出す時のチカラ加減が変化するんだと思います。
(ホップ回転数が変化しているんだから抜け出し時の状態は間違いなく違っているはずです。)

玉の重さによって
左右の平均位置が変化してしまっているのは、パッキンの組み方が傾いているせいじゃないかな。
チャンバは思った以上に精密さが必要な気がしてきました。
(重い玉の方が慣性による直進力が強いはずなので、パッキンゴムの左右の不釣り合いな力にも強いのかも?)  

2023年08月01日

スピンパラメータの3  空気抵抗係数Cd と 揚力係数Cl

0.20g、0.28g、0.46gの三種の玉を
ホップを変えて射ってみました。

玉の重さが違うと、玉速度が違うようになるので、レイノルズ数が変わります。
スピンパラメータV/Uの分母U玉の並進速度が変化します。

ホップ強度を変えるとホップ回転数が変化するので、スピンパラメータの分子V=rω玉の回転周速度が変化します。


@2.5mでの着弾位置 (着弾高さ=重力ドロップとホップ揚力の結果)
0.20g

表の数値は5発の平均です。


クリック0と20では着弾高さが5.5mm違ってきています。


0.28g



クリックをあげていくと着弾位置は高くなっていく傾向はあるようですが、
クリック0と5では反転していて、
また、0と20での差は2.4mmしかありませんでした。


0.46g



これもいちおうはクリックをあげると着弾位置は上がりますが、
0と20での差は3.2mmでした。
集弾は良いみたいです。




空気抵抗係数Cd


これらの射った結果について弾道計算をシミュレーションして空気抵抗係数を求めました。
(揚力係数は0.12に固定して)

スピンパラメータと空気抵抗係数Cdの関係は

玉の重さが違っていると同一線上には載らないようです。
このデータだけを見る限りでは、スピンパラメータとCdは無関係な感じです。


速度との関係を見てみると

つまりはレイノルズ数との関係とほぼ同じことになりますが、
こっちのほうが空気抵抗係数Cdの変化との関連性がありそうな感じです。


まだ実験サンプル数がすくないのと、数値範囲が狭いため、なんとも言えませんが。。。



揚力係数Cl


まだ、バレルの傾きを確認していないので、
とりあえず0.28gの結果に対して、
バレルが@2.5mで6mm上向きになっている、というのと4mm上向きになっている、の2点を仮定して、
(それぞれ着弾位置を−6mm、ー4mmして補正)
弾道計算のシミュレーションから揚力係数を算出してみました。






バレルが6mm上に向いていたという仮定からの算出値は青線でClが0.12〜0.17程度となりました。
4mm上向きの仮定ではClは0.16〜0.26程度となりました。

って、これがなんなのか、よくわかりませんので、
やはり銃身を水平に合わせてからデータをとらないとナニを測っているのかわからなくなります。

やり直してからモノ言うことにします。




  

2023年07月25日

スピンパラメータの2 @2.5m ストロボ&ターゲット

ハリスのバイポッドは反動を人間が受けるように銃が後ろ方向に動けるような作りとなっています。
そのため、ターゲットとの距離を精密に合わせたい時には、構え方で数mmは動いてしまい難しいです。

それと、ホップ回転数を同時に計測したかったので、ストロボとターゲットの連携実験としました。
なので、部屋の都合で距離は2.5mです。




まずは、

抜き弾抵抗力を測っておきます。


ホップパッキンはデリケートなようなので、その都度測っておかないといつのまにか違ってたりするみたいです。



初速センサの一つ目の光電センサからターゲットのマト板までの距離:2.564m。
コレが後で弾道計算シミュレーションする時に重要な数値となります。



ホップ回転数測定用高速ストロボ発光部。
ここをカメラで撮影してBB弾の回転数を解析します。



ターゲットに照準を合わせないといけないのでスコープを装着。
このスコープは3mくらいからきっちりピントが合わせられます。
銃口距離2.5m+スコープ対物レンズまでの距離40cmくらいあるのでピントはほぼオッケーです。



電子ターゲットのオフセット機能を使って、ターゲットの中心と銃口の高さを合わせます。
スコープの光軸と銃身軸は平行に合わせてるつもりなので狙点は、スコープと銃身のオフセット量分上方。

今回はマウントレール上面までが31mm、スコープマウントのオフセット分が39mmなので、合計70mm。
これを電子ターゲットの狙点表示機能で表示させています。



しかし、
実際にはスコープの光軸はスコープマウント下面と平行に合わせるしかないために、
銃の方の、銃身の向いている方向とマウントレールの平行がきちんと出ていないことが多いようなので
こういう精密実験では、当てになりません。

その1の時の感じでは、7.5mで10mmくらい上向いているかな?
2.5mだと3~4mmずれてくる?
コレ、確かめるには銃を左右に倒して射ったりしなきゃいけなくて、意外に面倒なんです。


つづく


  

2023年07月24日

スピンパラメータの1 @7.5m

どっか外国のペイントボールだかBB弾だかの研究を見ていたら、
スピンパラメータ(= ホップ回転速度/飛翔速度)によって空気抵抗係数Cdと揚力係数Clが変化する、
といった記述が見えました。

↑こんなの

これによると、
ホップ回転が高い(スピンパラメータV/Uが高い)時には、空気抵抗係数が大きくなって、揚力係数も大きくなっていく。
また、
ホップ回転がごく弱い時には空気抵抗係数は上がったり下がったりして、
揚力係数は、なんと負となり、負のマグヌス力、つまり降下する方向へと力が働くとありました。
それはおかしい。


で、読み進んでいくと、どーも彼らはホップ回転数についての見積もりが1桁以上ズレてる気がします。


んで、
ズレてる気がするだけでは証明にはならないので、
ボクなりの真実を知りたいがために
DIY実験で確かめてみます。




まずは、
いつものように7.5mからVSR-Gを使ってホップクリックをいろいろに変えて、
0.28g玉を電子ターゲットに射ちこみ、正確な着弾位置(今回は高さが主役)と着弾までの時間を記録します。

ホップ回転数は以前の実験結果から得られているおおよその回転数を使います。

測定値と計算値は

このようになりました。

まず、スピンパラメータの値ですが、0.0300〜0.0489と彼の地の研究と比べて一桁以上小さいです。
0.1以下の値ですから上記のグラフでは、ほとんど0のあたりかと思います。

そうすると、上記のグラフでは揚力係数Clが負となってしまいホップダウンするということになってしまいますが、
こちらの実験ではホップアップしているように見えます。


また、
ただホップ強度を変えていろいろに射ってみて実験すれば良いと思っていましたが、
実際行うとホップ強度を変えることで初速が変化してしまいます。

初速が変われば着弾までの時間も変化してしまいます。
なので、単純比較はできません。

測定結果の数値を弾道計算に当てはめてシミュレーションする必要があります。
そうやってみると、着弾までの時間が測定値とは一致しません。
弾道計算の式の内容を調べてみればわかりますが、これは完全球体の空気抵抗係数がBB弾とは合っていないのが原因かと思われます。
というのも、他の物性値はほぼ明らかにされているもので、不確定なものは空気抵抗係数Cdだけだからです。

また、
着弾の高さはCl=0.12としてシミュレーションしていますが、

これも測定値と計算値が合いません。
これは完全球体の揚力係数Clがやはり不確定な数値のためかと思われます。

また、
まだ確かめていないのですが、銃身の向きがスコープの光軸と完全な平行とはなっていないことの影響が出ているものと思われます。
本来、こちらの機械的なものの確認を先にやるべきですが、なかなかにメンドーなので。。。


と、
まだ正確な実験とはなっていませんが、とりあえずの傾向というか実験の練習というかの結果です。


スピンパラメータに対して、
Cdはほぼ一定。
Clは右上がり、ただし現状では銃身の向きのせいかもしれません。


いちおう、この実験手順で数字は出せそうな気がするので、こんな感じで進めていこうかと思います。


なお、彼の地の研究のもとになっているものは、ゴルフボールの論文のようです。






検索するといろいろ出てきて勉強にはなりますが、ゴルフボールはBB弾よりかなり大きいのでレイノルズ数も大きい領域での話となります。
また、表面のディンプルで乱流へ移行させ空気抵抗係数を小さくする工夫をされているようなモノとなっていますので、
完全球体に近いBB弾の完全層流域での挙動とはかなり違うのではないかと思われます。

でも理論の考え方などは使える部分もあるのかと思います。(たとえばスピンパラメータとか)




  

2022年11月01日

ホップ回転数測定の6 たまもにすとろぼあんどたーげっと

電子ターゲットの玉受け部。

かわいい玉たちが回収されてます。








前回のマズル部での弾道のばらつきは、

実は、高速ストロボと電子ターゲットとタマモニの初コラボ実験でした。
なので、着弾位置のログも採れてます。




ソーチノガイヨー


いちおう、マトの真ん中に玉を向けたいのでスコープを取り付け。

狙点はマト中心より45mm上。
スコープオフセットが55mmなので、銃口高さはマトの10mm下ということになります。
銃の水平は置いたなりなので、仰俯角は不明ですが、水平から大きくは違っていないと思います。


ストロボ撮影するには真っ暗にしなきゃいけないので、

懐中電灯でマトを照らして。



ジッケンケッカ


距離はいいかげんな実験の時と同じで2.5m。

超ショートバレル48mmのばらつきは、

ショートバレル137mmの時と比べると

散りが大きいみたい。






話がズレました。


戻って、

マズル部での弾道の傾斜は、

正確にはインナーバレルの出口から250mmの所から450mmまでの弾道の上下の傾きで、
それを画像のピクセルから計算していて、-0.24〜+0.03度でした。
(カメラの傾きが含まれるので、0度が水平というわけではないです。)


この傾斜角度とマトでの着弾高さの関係を見てみます。

おおお!、当たり前なことなんですけど、
マズル部で玉が向っていた方向へとまっすぐ飛んでいって、マトに当たっているということをあらためて数値で見ることができました♪

tan 0.1° x 2.5m = 4.4mm なので、ピッタシ合ってます♪

線から離れている分がホップによるばらつきかな?


最初、ホップ回転数と着弾高さの関係を見てみたのですが、

これだとバラバラで相関性は不明な感じでしたが、

このマズル部での傾き分を除き、
ホップ回転数の差によるであろう分だけの着弾高さとの関係を見てみると、

相関性はあるように見えます。


ホップ回転数が20rps違う場合の着弾高さの差は、弾道計算から1.2mmと求められますが、
この実験結果では2mmくらいの差となっているようです。
実験する前は、たったの1mmほどの差なんて分かりっこないと思っていましたが、
正確な測定と統計計算によって見ることができるものなのですね!



ということから、
このホップ回転数の測定値のばらつきと着弾高さには関連性があるといってもいいようなので、
このホップ回転数のばらつきは、角度読み取り時のばらつきというわけではなくて、
実際にホップの回転数にばらつきがあると言っても良さそうです♪



実験の正確度を高めれば、着弾時の高さから揚力係数も求められるようになるかもしれません。