2022年09月24日

VSRGショートバレルの計算

VSRGショートバレルの計算
前回はVSR Gスペックをショートバレルにしてみて、ホップ回転数を測定してみました。

インナーバレルの長さを、半分以下にしたにもかかわらず、
初速はノーマルの77m/sから60m/sほどと思ったよりも落ちませんでした。


そこで
バレル内の計算をして確認してみます。
玉は0.28gです。

まず、BB弾の位置、速度、加速度、BB弾後ろ側の圧力。
VSRGショートバレルの計算
2段目、速度を比較してみると137mmの63m/s(計算値なのでちょっと高めにズレてる=83%)の後は、
303mmの方でわかるように速度の変化がすごく緩やかになっています。
3段目の加速度を見るとわかるように10msec以降は低くなっていきます。

この加速度が玉を押す力で、これは玉の後ろの空気の圧力(4段目のグラフ)そのものです。


で、
この圧力はピストンの運動によって生じます。
VSRGショートバレルの計算
3段目のピストン加速度のグラフは、さっきの4段目の空気圧力のグラフを逆さまにした形となっています。
つまり空気の圧力はピストンにも反力として作用してしまうんです。

2段目のピストン速度を見るとわかるように
その加速度によってピストンの速度も変化して、これは7msecあたりで最大の前進速度10m/sec強となりますが、
12msec以降では速度がマイナス、つまり後退しているようです。
ショートバレル137mmの時は、後退を始めるすこし前頃に玉が銃口から出てしまうので、そうすると圧力が抜けてしまうためピストンは後退することなく前進します。
で、この速度の結果のピストンの位置が1段目のグラフとなります。
ノーマルバレルでは、12msecからピストンの位置が後ろへ戻っているのがわかります。

ここでもうひとつ、
バネの力はコッキングされている時(グラフではピストン位置=0)が一番強く(約5kgf)、
バネが伸びていくに従って力が小さくなり、
前端(グラフではピストン位置=95mm)ではプリロード分(約0.5kgf)しかなくなるということです。
後半のバネ力がもっとあったなら圧力を高く保てるので、加速力は鈍らないんですけどねぇ。
(初速制限の絡みもあるので、そうしたい場合はコッキング時のバネ力は弱めないといけなくなるはずですが)


ショートバレルでは、玉が出るまでの挙動はノーマルバレルの同時刻までとほとんど同じとみて良いみたいです。
厳密には玉の前側のバレル内の容積が異なるので、その空気の質量分なり抵抗なりが違ってくるはずですが、
加速にかかる力の方が遥かに大きいために埋もれてしまうようです。



もし、40m/secにしたいのなら、
BB弾の速度のグラフ(上画像の2段目)から40m/sになる時刻が10msecなので、
(1段目の)BB弾の位置のグラフより、その時刻では、50mmの位置と読み取れるので、
バレル長を50mmくらいとすれば良いようです。


追記ーーーーーー
大気圧900hPaで計算してしまっていました。(台風の時の実験の残骸)
違いは1m/s以下のようなので、図の修正はしないです。





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